社会の説明問題、家庭でも練習しよう
社会の説明問題はどの都道府県でも増えています。
マークシートに変わった都市部でも、
資料の読み取り問題は出題されています。
苦労する中学生や高校受験生も多いですが、
家庭ではどうしたらいいでしょうか?
社会の説明問題とは?
地理の説明問題の例です。
問題(地図を見て考える)
水田が広がっているA町の中にB村周辺だけ果樹園が多い。
B村が果汁園なのはなぜですか?
正解 B村は標高が高いので、水もちがよくないので、果樹園に適しているから。
この問題に必要な知識などは
- 等高線から果樹園の場所は標高が高い
- 水田は水持ちが良い土壌が必要
- 高い場所は水がはけてしまいやすい
- 高い場所へ水を運ぶのも大変
- 水がはけやすくても果樹なら育つ
これを文章にまとめて説明して解答とします。
実際の問題は時事問題もからんで、
もっと難しいものもあります。
時事問題とは、現代社会の課題や大きな出来事についての出題です。
- SDGs
- ワークライフバランス
- フリーランス
- 電子マネー
- マイナンバーカード
最近になって日常化している言葉は、中高生の教科書に載っています。
教科書に載っている言葉は、テストや入試で出題されます。
家でもやってほしい説明会話
説明問題は社会の受験用問題集にも載っています。
もちろん、それらで対策すればいいのですが、
家庭では何をしたらいいでしょうか?
社会や理科の記述問題の多くは
原因→結果(因果関係)の記述です。
上の例では、
高地は水持ちが悪くなりやすいので、果樹栽培が適している。
ところが、日頃の親子や友達同士の関係では
「言わなくてもわかる」会話が成立しています。
例えば、明日は給食がなくて弁当が必要な時も
「明日お弁当!」だけしか言わない。
動詞も理由もないのに通じてしまいます。
因果関係でなくとも、
お子さんが自分で考えて言葉にする機会が少ないと感じます。
塾でもあります。
「先生、筆箱忘れました!」としか言わない。
イジワルするつもりはありませんが、私はあえて
「そうか、筆箱忘れたんだね」とだけ言って、
その子が「筆記用具を貸してください」と言うのを待ちます。
貸し出すときも「どうしたら忘れないと思う?」とたずねます。
言わなくてもわかるを避けて、解決法を自分で考えさせ、
言葉を探して伝えるようにさせています。
親子の関係だと、どうしても「言わなくてもわかる」と互いに甘えがあります。
ご家庭でも機会をみて、お子さんに説明させてください。
- どうしたいの?
- どうすればいいと思う?
- どうしてそう思うの?
- そしたら、どうなると思う?
と、お子さんに考えて表現する機会を与えてください。
上手でなくても構いません。
お子さん自身が考えて、人に説明してみる。
それが記述問題の第一歩です。