高校受験で不合格になったら?
自分の子どもが高校受験で不合格になってしまった。
第一志望の高校で落ちてしまった。
そんなとき、親はどう対応すればいいでしょうか?
声掛けの仕方をアドバイスさせていただきます。
1、今回は譲っただけと言う。
私は中学生対象の学習塾を20年やっていますが、
なかなか全員合格とはいきません。
第一志望の高校に落ちる生徒はいます。
志望校に落ちても健気に挨拶に来てくれる子もいて、
そんな生徒には、このように伝えます。
悔しかったり、辛い気持ちがあると思うよ。でも、
お前の代わりに誰かが合格して喜んでいる。
今回は譲ってあげたと思えばいいよ。
最初に、落ち込む気持ちに共感してあげましょう。
頑張ってきたプライドもあると思いますので、
誇りを失わせないようにできるといいですね。
逆に、合格した子には次のように話します。
合格おめでとう。よく頑張ったね。
反対に、不合格になって泣いている子がいる。
落ちた子の気持ちも想像できるようになろう。
努力してきたことを認め、称賛しましょう。
ただ、不合格でガッカリしている子もいることを想像させます。
思いやりのある子に育ってほしいですね。
2、自分の挫折体験を話す。
私は学生時代の受験に関してはうまくいきましたが、
仕事を始めてから何度も挫折しました。
転職も経験しています。
資格試験も何度か落ちています。
ところが、生徒たちは勝手に
先生は試験に落ちたことがないと思っているみたいです。
だから、私が試験に何度も落ちたというと驚きます。
先生も試験に落ちたとわかると、ほっとするようです。
お父さんやお母さんもご自身の体験を話し、
落ち込んでいるお子さんをリラックスさせましょう。
長い人生では挫折も悪くないと教えましょう。
高校受験は、次へのステップに過ぎません。
3、「失敗」とは言わない。
「うちの子、中学受験で失敗したので・・」
このような話をされるお父さんお母さんがいますが、
「失敗」という言葉は子どもをひどく傷つけます。
家庭内はもちろん、家庭の外でも
不合格を「失敗」と言わないようにしましょう。
私の座右の銘は「人間万事塞翁が馬(ジンカンバンジサイオウガウマ)」です。
飼っていた馬が逃げてしまい嘆いていると、
その馬が立派な馬を引き連れて帰ってくる。
喜んでいたが、その馬に乗った息子が落馬。
足を怪我して悲しんでいたが、戦争が起こる。
足の怪我のおかげで息子は兵役を逃れた。
不幸と思ったことが幸福となることもあるという故事です。
受験に落ちたとしても、それが幸福に転じる場合もあります。
「それが本当に失敗かどうか」は、その時はだれにも決められません。
進学先で一生の友達や素晴らしい指導者に出会うかもしれません。
今後の人生を拓く指針を得るかもしれません。
私の塾は高校受験までの指導です。
高校受験で第一志望に合格できなかった子も、
3年が経って大学の合格を報告に来てくれます。
リベンジできました〜!と最高の笑顔です。
まだまだ人生は続きます。