模試の成績が悪かったら、志望校を下げる?
10月、11月、12月の模試は結果が出るまでドキドキですね。
私の塾でも9月から毎月模試を受けてもらいます。
順調に伸びている子、現状維持で踏ん張っている子、残念ながら前回より偏差値が下がってしまった子とさまざまです。
この時期ですので、下がってしまうとお父さんお母さんも焦りますね。
模試で合格判定が良くなかった・・
志望校を下げた方がよいか?
このまま頑張らせるのがよいのか?
そんなときは、どのように考えるといいでしょうか?
志望高校を下げても良いことは少ない
受験が近くなっているのに成績が伸びない。
そうなると、悲観的になるのも無理はありません。
志望校を下げようかと思うのも自然なことです。
しかし、20年ほどの指導経験から言いますと、受験高校決定(願書用意)まで志望校は変えない方がいいです。
秋に志望校を変えない方がいい理由が2つあります。
1、勉強へのモチベーションが下がるから
10月、11月の時点で志望校を下げると、今まで頑張ってきた緊張の糸が切れてしまいます。
志望校を下げた受験生ならこのように考えるでしょう。
- 今まで頑張ってきたのが無駄になった
- 最初からそうしておけばよかった
- どうせ私はそれだけの能力だった
- 「下げた」と友達に話すのは恥ずかしい
- 受験なんてなければいいのに。遊びたい。
モチベーションが一気に下がり、ネガティブな考え方にもなりやすいです。
本人が納得していない段階で目標をあきらめることは、精神的によいことではありません。
2、成績もますます下がるから
志望校を下げたのだから余裕で合格できるはず!
少しぐらい遊んだり気晴らしをしても大丈夫だろう!
第一志望をあきらめてしまって緊張感がなくなり、本人も家族も心に隙ができてしまいます。
他の受験生が頑張っている中で、頑張るのをやめたらどうなるでしょうか?
偏差値は相対的なものなので、模試の順位はますます下がってしまいます。
気持ちと一緒に成績も下がっていくと考えてください。
では、親は何と励ませばよいのか?親ができることは何でしょうか?
親が受験生に話してあげたいこと
子どもが苦しんでいる時こそ、親は人生の先輩としてアドバイスをしてあげたいです。
逆境に立たされているわが子に、どんな話をしてあげればよいでしょうか?
親子ともに気持ちが落ち着いているときに、次のような話をしてあげられるといいです。
1、高校受験は通過点と教える
一所懸命に努力しているお子さんには、受験は今後の人生の通過点に過ぎないと教えてあげてください。
もちろん第一志望の高校に合格すれば家族みな万歳です。
しかし、高校進学は決して人生のゴールではありません。
進学した高校での頑張りで、その後の人生が決まります。
極端な話、第一志望に合格しても「燃え尽き症候群」で、不登校になってしまう子もいます。
燃え尽きてしまうのは、高校合格をゴールとしているからです。
ご存知のように、高校の名前で人生の全てが決まるわけではありません。
お子さんの人生はまだまだ先があります。
保護者の方も、俯瞰(ふかん)でお子さんのこれからを考えてあげましょう。
2、結果がどうあれ、お前は大切な存在と伝える
毎日のように高校受験生と接していると、彼らは「自分が親にどう思われているか」をとても気にしていることがわかります。
第一志望校に落ちたら、親に嫌われるんじゃないかと心配する子もいます。
普段はそんな素振りを見せなくても、親の期待に応えようと思っています。
もし不合格でも、お前は大切な存在だ」と伝えてください。
お子さんがプレッシャーから解放されて、ぱっと明るい顔になることでしょう。
安心してまた勉強に集中できるようになります。
受験校決定までまだ時間があります。
願書提出の1ヶ月前になったら、もう一度家族会議を開いて最終受験校を決定してください。
それまでベストを尽くしましょう!