中学生の国語作文・読書感想文書き方のコツ
作文はどのように書けばよいか、その2つのコツを説明します。
だれでもできる方法なので、ぜひ試してくださいね。
国語作文は時間の流れで考える
作文をかくときは、あせって原稿用紙にいきなり書きださないでくださいね。
まず、作文全体のおおまかな構成を考えます。
構成を考えるときは、タイムマシーンに乗りましょう。
タイムマシーン?????
タイムマシーンは過去と現在と未来に行けますよね?
作文も、過去→現在→未来の順で書けばよいのです。
高校入試の作文のテーマは、それほど難解ではありません。
代表的なものは次のようなものです。
作文の主なテーマ
- 将来の夢
- 環境問題に関すること
- 私の大切なもの
- 好きな科目
- 外国人との交流
- 文化の違い
- ボランティア
これらについて、過去・現在・未来の時間別に
自分の体験や見聞を書いていけばカンタンです。
作文は最初におおまかな構成を考えます。
おおまかな構成を書きだす
すぐに原稿用紙に書くと、途中で原稿用紙がたくさん余ったり、用紙が足りなくなったりするかもしれないからです。
また、構成を考えることによって、途中で「次は何を書こうか・・・」と考える時間が短縮され、結局は無駄なく時間が使えるからです。
(例:ボランティア)
ボランティアというテーマだからといって、何か大きなことを書く必要があるわけではありません。
ボランティアの語源は=「みずから進んで」ですから、友達や身近な人にした小さな親切を作文してもいいのです。
(作文の例)
過去 東北の震災をテレビで見たが、何もできなかった。
↓
現在 現地には行けなかったが、学校で募金をした。お礼の手紙をもらった。
↓
未来 小さな行いでも人を幸せにすると知った。この経験を将来の仕事に活かしたい。
過去→現在→未来のストーリーで書くと、読み手も読みやすい作文になります。
おおまかな構成ができたら、原稿用紙に書いてみます。
過去現在未来の3つですから、書きながら残りの字数を考えて内容を調整していきましょう。
他の人に読んでもらう
書きあがったら、必ず先生に添削してもらいましょう。
人に読んでもらうことによって、自分では気がつかない誤字脱字や文章のおかしなところ、意味が通じにくい部分を指摘してもらえるからです。
ミスした部分やアドバイスは次の機会にいかしましょう。
作文も「慣れ」が必要なので、できるだけたくさん練習しましょう。
読書感想文を書く流れを知ろう
- 1、赤ペン・青ペンを用意する。
- 2、本を選ぶ
- 3、読みながら、赤ペンと青ペンでマーキング。
- 4、全体の構成を考える。
- 5、原稿用紙に書く
このような流れで書いていきましょう。
手順がわかっていると、せっかく読んだのに読み終わったあと「さて、何を書こう?」と戸惑うことがなくなります。
赤ペンや青ペンは別の色でも大丈夫です。
本の選び方
2色のペンを用意したら、本を選びます。
以前は中学校や文部科学省の指定した「課題図書」がありましたが、最近は指定図書にこだわらずに、自由に選んでよい学校も増えました。
本の選び方ですが、「短くてすぐ読み終わるから」の理由だけで選ばないでください。
例えば、「走れメロス」は、とても短くてわかりやすいストーリーなのですが、中学生には難しい言葉もけっこう出てきます。
もし「走れ〜」を選ぶなら、注釈つきのものがよいでしょう。
では、どんな基準で本を選ぶと感想文を書きやすいでしょうか?
それは、主人公が自分の年齢と近いかどうかです。
例えば、中学生が「老人と海」を読んでも、ピンとこないと思います。
それよりも、小学生や中学生、高校生が主人公でさまざまな事件や出来事を通じて成長していく物語の方が共感できたり、反感をもったりできると思います。
どんな主人公で、どんなストーリーなのかは、表紙の「帯」や裏表紙の短い説明を読むと分かります。
2本のペンを使いながら読もう
本を選んだら、2色ペンを横に置いて読みましょう。
ペンの使い方です。(色は自由です)
赤ペン・・・・・自分が共感できた部分や近い体験をした文章にひく。
青ペン・・・・・共感できない部分や反対意見を言いたくなった文章にひく。
「この気持ち、わかるな〜」 「これって、私も経験あるな」 のときは、赤。
「え〜?そう?」 「それはちがうでしょ?」 のときは、青。
心に「!」と感じた文章に線を引きながら、読み進めていきましょう。
なぜ線を引いておくかというと線を引いた部分をもとに、感想文に自分の経験を書くからです。
自分の体験を書こう
読書感想文は「あらすじ」になりやすいです。
あらすじではなく、本を読んで考えたことや感じたことを書くには、自分の経験を書くのが一番良いです。
具体的には、主人公と同じ気持ちになった経験や、主人公の気持ちとは反対の気持ちになった経験を書きます。
そうすると、文章に「厚み」が出て、読む人にも伝わりやすい感想文か書けます。
全体の構成を考えよう
本を読み終わったら、全体の構成を考えましょう。
いきなり原稿用紙に書くと、書きながら「次は何を書こうか?」と迷ったり、書きたいことがあるのに用紙が足りなくなったりするからです。
全体の構成といっても、難しくありません。
赤ペンを引いた文章のうち、自分の経験と重ねて書きやすい部分を選びます。
赤ペン部分で書きやすい文章がないときは、青ペンの文章で、自分の経験と重ねて書きやすい文章を選びます。
選んだら、自分の経験についてメモ程度に記しておきます。
1、話の紹介とメロスが走る理由
人間不信の王様。自分のせいで親友を人質にとられる。
王との約束を果たすために走る。
2、私の経験
親友とケンカをして、裏切りそうになった。
あのとき、裏切らなくてよかった。
3、まとめ
強い自分と弱い自分がいる。
弱い自分に負けないようにしたい。
原稿用紙の枚数が多くて経験が一つでは足りなければ、赤や青ペン部分をもう一つ追加してもよいです。
いざ、原稿用紙に書こう!
全体の構成が大丈夫なら、原稿用紙に向かいましょう。
参考までに「私の体験」部分の例を書いておきます。
(例) 走れメロスの場合
メロスは山道の中で、親友を裏切りそうになりました。
眠気をがまんすることができず、眠ってしまったのです。
そして、一瞬だけ「もうあきらめよう」と思いました。
私にも同じ経験があります。
小学生のとき、仲の良い友達とケンカをしてしまいました。
とてもムシャクシャして、朝から夜までずっとそのことを考えていました。
「もう許せない」と思い、別の友達にケンカした子の悪口を言いそうになりました。
しかし、あの時は言わなくて本当によかった。
許せない気持ちと同じくらい、「仲直りしたい。謝りたい」という気持ちもありました。
その子を悪く言いたい気持ち、自分も悪かったのだから仲直りしたい気持ち。
2つの気持ちが同時に私の中にありました。
結局私は、メロスと同じように弱い自分に勝つことができました。
最後は、経験をふまえての「まとめ」を書きます。
まとめの内容は「未来について」書くとよいでしょう。
本を読んで考えた事や自分の経験から、「これから〜したい」 「将来は 〜でありたい」と明るいまとめにするとよいでしょう。
提出する前に誤字脱字のチェックを忘れずに。
以上、国語作文と読書感想文の書き方を紹介しました。