中学生の反抗期、対応法は?
お子さんの反抗期で悩んでいますか?
子どもが反抗期で、このような状態になっていませんか?
- 親の言うことを聞かなくなった。
- まともに返事をしなくなった。
- すぐ部屋に閉じこもってしまう。
- うるさい!と言われてしまった。
- キゲンが悪くて話しかけられない。
このような親子関係になってしまうと悲しいですね。
腹が立つこともあると思います。
そんなときは反抗する子どもはどのような心理なのかを知り、大きな心で子どもの成長を見守る対応が大切です。
学習塾でたくさんの中学生の親子と接した経験から反抗期の心理と対応法お伝えします。
反抗は自己否定の気持ち
『自己肯定感』という言葉はご存知かと思います。
自分は素晴らしい!と思う気持ちですね。
中学生はその反対、つまり自己否定の気持ちが強くなりやすいです。
学校で生活をしていれば、自己否定が大きくなるときがあります。
- 先生に怒られたとき
- 友達にばかにされたとき
- 部活動で失敗したとき
- 苦手なスポーツ(体育)のとき
- テストの点数が悪かったとき
自己否定の気持ちが大きくなる場面はこれらの他にもたくさんあります。
反抗する元気があるならいいですが、学校に行きたくなくなる場合もあります。
児童生徒の不登校は増えていて、毎年過去最多を更新しています。
心のもがき苦しみ=反抗
自己否定が大きくなると、子供は自分を責めたり、家族に八つ当たりをします。
たとえば、学校の成績が悪かった場合です。
「どうせ僕はバカだから」と自己否定がますます大きくなる。
または「お母さんが悪い、お父さんが悪い」と一番近い家族に責任転嫁します。
子どもは大人のような多くの人生経験もなく、「仕方ない」と割り切ることもできません。
ですから、子供はもがき苦しみます。
そうです。
心のもがき苦しみ。これが反抗の正体です。
自己肯定と自己否定の心のバランスが崩れています。
自己肯定が小さく、自己否定が大きくなると、子供は反抗しているように見えるのです。
学校の成績が悪かったときの励まし方はこちらに書いたので、参考にしてください。
子どもを責めるのではなく、子どもが自立・成長できるようにサポートしましょう。
反抗とは自立心の表れ
中学生が反抗する原因が、もう一つあります。
それは親(大人)から自立しようとする気持ちです。
中学生はまだ経済的には自立していませんが、精神的に独り立ちしようとする時期です。
- 私は自分で何でも決める!
- ボクは何でもできるんだ!
- 私の人生なんだ!
このような自立欲求が強いとき、子供は反抗しているように見えます。
現実は、子供は何でも自分で決められるわけではなく、何でもできるわけではありません。
また、自分一人の力で生きているのではないことは本人もよく理解していることでしょう。
親は自分の自立をジャマするもの
私は自分で何でも決めたいんだ!何でもできるんだ!私の人生なんだ!と子どもは願います。
ですから、実際には衣食住を支えてもらっている家族が、いつもおせっかいを焼く自分の自立をさまたげるものに思えてくるのです。
子供は、自分一人では生きていけないことに気づいていて、自分に腹が立っていると考えてください。
心の奥底では親に感謝していますが、自立心が強くなりすぎると反抗の形になってしまいます。
こんなことを言われたことがありませんか?
- 「私の部屋のものを勝手にさわらないで!」
- 「自分の洋服なんだから自分で決める!」
- 「うるさい!ウザイ!」
- 「あっち行って、一人にして!」
お子さんの口からこのような言葉を聞いたら、自立しようともがいているのだと受け取りましょう。
もちろん、親が嫌いだからという理由で、そのような態度をとっているわけではありません。
子どもはいつも親のことを気にかけていますし、反抗しても愛してもらえていると信じています。
お子さんの成長を暖かく見守ってあげてください。
反抗期の対応
それでは、反抗する息子さんや娘さんには、どのように接したらいいでしょうか?
お子さんから「うるさいな」と言われてしまうと、「うるさかったかな・・」と反省してしまう方がいます。
しばらくしてまた思いついたように小言を言ってしまい「ほっといて!」と突き放されてしまいます。
このような一時的な対応は平行線をたどるだけです。
「勉強しなさい」と言っても全然しないのと同じです。
子どもは力で変えられない
・子どもは自立しようとして反抗する
・子どもは自己否定が強くて反抗する
この2つが思春期の中学生が反抗する理由です。
ですから、力で反抗をとめるのは難しいです。
それよりも子どもの内面(心の面)を変えてあげるように働きかけましょう。
大人は子供を変えることはできません。
子供は自分で変わるのです。
大人は、子供が自分で変われるよう働きかけましょう。
自己否定を小さく、自己肯定を大きくする
日本の中学生は自分に自信がない子が多く、自己否定する子がとても多い傾向にあります。
自己否定が大きくなると、イライラを親にぶつけたることになります。
ですから、保護者の方は子どもの否定ではなく、自己肯定の気持ちを育てることが大切になってきます。
では、自己肯定を大きくするにはどうしたらいいでしょうか?
褒めて自信を持たせましょう
自己肯定感を高める。
これを一言でいうなら、子供に自信を持たせるということです。
日本人は、自分の子供のよいところを知っていてもそれを褒めるのが上手ではありません。
子どもを褒めるのが照れくさいのか、何と褒めていいのか分からないのかもしれません。
日本人は「謙虚さ」を美徳としていることも褒めるのが上手でない理由のひとつでしょう。
他人に対しても「うちの子、すばらしい!」と言う人はいませんよね?
統計でも、日本の子どもは親が自分を褒めることが少ないと感じています。
せっかくテストで80点を取っても、できなかった20点に注目する親が多いです。
こどもに自信を持たせるように声かけしてあげましょう。
中学生の子どもの褒め方はこちらに書きましたので、参考にしてください。
子どもに自信を持たせる声掛け
子どもに自信を持たせ、自己肯定感を高める声掛けを紹介します。
「あなたはできるよ」
「きっと大丈夫よ」
「あなたを誇りに思うよ」
「素晴らしい人間だ」
「お前のおかげで幸せだ」
恥ずかしさ、照れくささがあるかもしれません。
でも、学校の先生や他の人より親が褒めてあげるのが一番効果的だと知ってください。
こどもの自立心を認める
中学生になると、自分の事は自分で決めたいと思います。
しかし何でも自分一人ではできないので、ムシャクシャして反抗しているのです。
そこで、子どもにできるだけ多くの自分で考えて決める機会を与えるようにしましょう。
もちろん、自分て決めるということは、自己責任がともないます。
そして、それ以上に自分で決めたことをやり遂げたときは、大きな達成感があります。
だからこそ、自分で決めさせるチャンスをあげてください。
もちろん、ご家庭の事情があって、子供に決めさせることができないこともあるでしょう。
できるだけで構いません。
また、子供が好きなように勝手気ままに「放任させる」という意味ではありません。
大人への階段を昇らせ、できる範囲で少しずつ「自由と責任」を教えていきましょう。
自分で決めさせ、自立心が認められれば、子どもの反抗心は小さくなります。